園長のひと言 (2010年8月)
 

 
 暑い暑い夏でした。「熱い」と書いた方が良いくらい全国的に猛暑でした。
豪雨、鉄砲水で被害にあった方々に心からのお見舞いを申し上げます。



 とくべつな日
       芝木儀仁

--- 北海道私立幼稚園連合会会報「カマラード9月号」掲載文章より----

 幼稚園から帰ってきたあーちゃんは、おかあさんと晩ごはんの買い物に近くのスーパーへ行くことにしました。

 「あーちゃん 晩ごはん何が食べたい」
 「えーと ハンバーグか玉子焼きかオムライスかラーメンか餃子かそれから」
 「あーちゃん、いいかげんにしなさい」
 「だって、何でもいいし、お母さんの作るもの何でもおいしいんだもん。」
 「あーちゃん、いつもかわいいけど今日は特別かわいいよ。」
こんな話をしながら二人はスーパーへ入りました。

 「あーちゃん、何か欲しい物ない?今日は特別うれしいから買ってあげるわよ。」
あーちゃんは本当は嬉しくて嬉しくて「やったー」と大きな声が出そうなのをぐっとがまんしました。

                    


「おかあさん、買ってくれるのは一個?二個?二個言っていいかな。」
 「特別な日は二個いいよ。でも、特別な日はめったにないから、よくよく考えて、二個だよ。」

 あーちゃんは、一個だと思っていたのに、二個いいよっておかあさんが言ったので、少しびっくりしたのと、欲しい物がたくさんある中から二個だけ選ばなくちゃならなくなったので、頭の中で欲しい物がぐるぐる回っています。
どうしよう、何にしよう、三個って言えば良かったとも思いました。

一個はかわいい飾りがついているカチューシャ、あと一個は・・・と考えているうちに、お母さんの買い物が終わってしまいました。

 「おかあさん、どうしても一個しかわからないの。」そう言うと、
おかあさんは「おかあさんも子どもの時そんな事があったわ。欲しい物がたくさんあってわからなくなるから今は一番欲しい物一個にして、また特別な日を作ろう。」

 その夜、あーちゃんはハンバーグを食べて、おとうさんに髪を洗ってもらい、カチューシャをして寝ました。    

             
          
                     
        




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